アデノウイルスの症状4つ
やけに夏風邪が長引いて困っているという方、本当に夏風邪でしょうか?
もしかしたら、夏風邪とよく間違われやすいですが、夏かぜより恐ろしい、アデノウイルスかもしれませんよ・・・。
そこで今回は、アデノウイルスの代表的な症状4つについて、詳しくご紹介します。
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目次
アデノウイルスの概要
アデノウイルスに感染すると、夏場のプールなどで感染してしまう場合が多いことから、「プール熱」と言われたり、目やにや目の充血を発症する「はやり目」などとよく言われます。
夏に大流行することやその症状から、夏風邪とも間違われやすいですが、夏風邪よりも様々な症状を発症し、完治までに時間を要します。
感染経路はプールの水以外にも飛沫感染や接触感染などで、医師の診断で完治と認められるまでは、幼稚園児や小中学生の場合、登園・登校の禁止をしているという強い感染症です。
このウイルスは、潜伏期間は5~7日で、鼻水や咳などで発症後7~14日間、便からは30日間くらいかけて排出されています。
また、アデノウイルスは49種類(分類によっては51種)もの型があり、型によって非常に様々な症状を引き起こします。
型の多さから免疫もつきにくいため、何度でもかかる可能性がある非常に厄介な感染症でもあります。
インフルエンザウイルスの型はA、B、Cの3種類ですので、その型の多さには驚きますよね。
では具体的にどのような症状が出るのか、見ていきましょう。
アデノウイルスの症状
高熱を伴う症状
上気道炎(風邪)・気管支炎
この症状は、
- 熱
- 鼻水
- 咳
- 喉の痛み
などがあります。
これらの症状の場合、夏風邪と思って放置する方も多いのではないでしょうか。
ただし、なかなか症状が改善しない場合や、ご家族などにも同じ症状が出ている場合は、アデノウイルスの可能性を考えた方がよさそうです。
医療機関で診てもらえば、アデノウイルスである場合にはすぐに特定できますよ。
扁桃炎
この症状は、
- 熱
- 喉の痛み
- 扁桃腺に白い膿のようなものが付着する
- リンパ節の腫れ
などが見られます。
リンパ節の腫れから、こちらもただの扁桃炎と考えてしまう方が多いようですが、扁桃腺を確認し、白い膿のようなものが付着している場合には、アデノウイルスと疑った方が良いでしょう。
咽頭結膜熱(プール熱)
- 熱
- 目の充血
- 目やに
- 喉の痛み
これらが見られる場合は、俗に「プール熱」と呼ばれる咽頭結膜熱を発症している可能性があります。
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プールでの感染が多かったためにプール熱と呼ばれていますが、もちろんプール以外の様々なルートで感染しますので注意が必要です。
以上、高熱を伴う症状を3種類上げましたが、発熱した場合はいずれも37~40度の熱が4~7日程度続きます。
また、のどの腫れや炎症を伴う咽頭炎の症状は3~5日間程度続き、完全に痛みがなくなるまでには1週間程かかることもあるようです。
ウイルスなので、基本的に抗生物質は効きません。
ウイルスを排出しきることで完治しますので、症状の改善が見られるまでは水分をしっかり摂取し、解熱剤も併用しながら、高熱の期間を乗り切るようにしましょう。
胃腸炎
アデノウイルスでは胃腸炎、具体的には、嘔吐・下痢などのウイルス感染における代表的な症状が出ることもあります。
ロタウイルスと同じように、魚の腐ったような臭いとともに白い便が出ることや、発熱を伴うこともあるようですが、症状は比較的ロタウイルスよりも軽いです。
医療機関への受診時に、便でウイルスを調べることができますので、すぐに特定可能です。
処方された整腸剤などの医薬品を服用して治療します。
また、下痢で脱水症状とならないよう、水分摂取には十分注意をしながら回復を目指しましょう。
※参考記事:アデノウイルスで下痢をした場合の対処法3選
流行性角結膜炎
これは主に、
- 目の充血
- 目やに
- 目の痛み
などの角膜、結膜に関する症状です。
「はやり目」という呼び名の方が、ぴんとくる方もいらっしゃるでしょう。
こちらはウイルスのついた指や手で目をこすってしまうことが原因で、充血や目やにを引き起こします。
まぶたが晴れ上がってしまう方もおり、そのまま放置しておくと黒目まで炎症が進行しますので、早めの対応が必要です。
10日間前後は症状が継続するケースが多く、目薬などの点眼剤で治療します。
上気道炎(風邪)や咽頭結膜熱(プール熱)などをおこすウイルスとは型が異なり、症状の改善が見られた場合でも、感染力が残っている場合があるほど非常に強いものなので、医師の指示があるまでは登園・登校ができません。
ひどい目の充血や目やにを発見した場合は、手洗いをこまめにし、なるべく目をさわらないように気を付けながら、早めの受診を心がけましょう。
出血性膀胱炎
これは、
- 頻尿
- 排尿痛
- 残尿感
など、膀胱炎の症状に加え、血尿が出てしまうこともあります。
膀胱炎自体が普段の生活に支障をきたしますので、早めの受診によりアデノウイルスの特定をすることが大切です。
まとめ
以上、アデノウイルスの症状4つについてご紹介しました。
一般的に子どもがプールなどで感染し、その2次感染で親も発症することが多いようですので、1次感染の段階でアデノウイルスだと特定できれば、2次感染は防ぐことが出来ますよね。
アデノウイルスに対する特別な予防策はありませんので、日頃のこまめな手洗いや、異変が見られた場合の早急な対応を心がけるようにしましょう。
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