椎間板ヘルニアを放置した結果2つと対処法
椎間板ヘルニアは、これまで「手術しなければ治らない」と言われていました。
しかし最近は、「必ずしも手術の必要はない」とも言われています。
では、椎間板ヘルニアは放置してもよいものなのでしょうか?
今回は、椎間板ヘルニアを放置した結果2つと対処法について解説していきます。
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目次
椎間板ヘルニアとは?
人の体を支えている背骨は脊椎(せきつい)と呼ばれることもあり、頸椎、胸椎、腰椎などの26個の骨が積み重なるようにして存在しています。
そのひとつひとつの骨と骨の間には、「椎間板」というクッションの役割をしているものがあります。
椎間板ヘルニアとは、その椎間板の中にある髄核(ずいかく)というゼリー状の組織が飛び出てしまい、神経を圧迫してしまっている状態のことです。
椎間板ヘルニアは、
- 加齢による椎間板の老化
- 椎間板に負担がかかる姿勢や行動
- 体型や元々の骨の形
などが原因となって、椎間板がもろくなったり、飛び出やすい状態になることにより起きてしまいます。
椎間板ヘルニアの症状
椎間板ヘルニアになるとと、「痛み」や「しびれ」の症状が現れます。
症状は26個ある背骨のうち、どこの部分の椎間板の髄核が飛び出てしまうかによって、痛みやしびれが現れる場所が異なります。
頚椎(けいつい)といって首の部分の椎間板であれば、首や肩に痛みが現れ、腕や手がしびれるという症状が現れます。
腰の部分である腰椎(ようつい)の椎間板の場合は、腰痛はもちろん、お尻や足などに痛みやしびれが現れることがあります。
そして、腰痛に悩んでいる方の2~3割ほどは、椎間板ヘルニアを発症していると言われています。
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椎間板ヘルニアを放置するとどうなる?
自然に消えたり、小さくなることがある
椎間板ヘルニアは、今まで「手術しなければ治らない」とされていました。
しかし「MRI」という機械を使った画像診断の発達により、椎間板ヘルニアの状態によっては、放置しても、自然に消えたり小さくなることがあるということが分かりました。
また、椎間板の中の髄核が飛び出ているからといって、すぐに痛みや症状が現れるというわけではありません。
中には長期間症状が現れないまま、飛び出た椎間板の髄核が自然に消えたり、小さくなったというケースもあります。
飛び出た椎間板の髄核が消えたり小さくなるのは、血液中の白血球の働きによるものだと考えられています。
白血球は飛び出てしまった椎間板の髄核に反応し、溶かし吸収する働きがあるそうです。
症状が悪化してしまうこともある
椎間板ヘルニアは、放置しても自然に消えたり小さくなることもあるのですが、すべての椎間板ヘルニアがそうであるとは言えません。
例えば、腰痛を伴い腰椎の部分に起きた椎間板ヘルニアは、放置してしまうとなかなか治らず、腰痛が慢性化してしまう場合もあります。
また、飛び出た椎間板が大事な神経を圧迫することにより、下半身が麻痺した状態になることもあるので注意が必要です。
下半身が麻痺してしまうと、自力でおしっこをすることができなくなってしまうこともあります。
放置しないで早めに病院を受診
椎間板ヘルニアは、放置しても治る状態であるのか、それとも放置してしまうと危険な状態なのか、ということを自己判断するのは非常に危険です。
なので、痛みの程度で勝手に自己判断して、放置することなどは絶対にしないでください。
やはり病院を受診し、専門医に判断を任せるべきです。
まとめ
椎間板ヘルニアは、放置しても治るなら放置したいと思う方もいると思いますが、その判断を自分でするのは危険です。
なので、痛みやしびれなどの症状がある場合は、できるだけ早く病院を受診しましょう。
手術になるのは怖いという気持ちは分かりますが、放置したことによって体に麻痺が残ってしまったりする方がもっとつらいですので。
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