胃潰瘍の前兆5つ
悪化すると胃に穴が開いてしまう胃潰瘍。
ストレスなどが原因となることが多いですが、大事に至る前に、胃潰瘍の前兆を見逃さないようにしてください。
今回は、胃潰瘍の前兆5つについて解説していきます。
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目次
胃潰瘍とは?
胃潰瘍とは、胃の粘膜に「潰瘍」ができる病気です。
潰瘍というのは、粘膜や皮膚などがただれて破壊されている状態のことで、胃潰瘍は胃の粘膜に穴が開いてしまうこともあります。
胃潰瘍は、胃の中の食べ物を消化するためにある「胃酸」という強い酸が様々な原因で過剰分泌したり、「ピロリ菌」という菌がアンモニアや毒素を出し、胃の粘膜を攻撃することによりできてしまいます。
40代以上の方に多い病気だと言われていますが、20~30代などの若いうちにも発症する可能性もありますので、注意が必要です。
胃潰瘍の原因
胃潰瘍には、「急性胃潰瘍」と「慢性胃潰瘍」の二種類があり、それぞれ原因や症状の出方などが異なります。
急性胃潰瘍
急性胃潰瘍は、
- 精神的なストレス
- コーヒーやお酒・ビールなどアルコール類の大量摂取
- 辛いものなど刺激物の食べ過ぎや飲み過ぎ
- 喫煙
などで胃酸が過剰に分泌してしまい、胃酸が胃の粘膜を傷つけることにより起こります。
症状が急に現れるのが特徴で、食欲がなくなったり、胸焼けを感じたり、食べた後に胃に痛みを感じることもあります。
悪化すると吐き気・嘔吐があります。
慢性胃潰瘍
慢性胃潰瘍は、ピロリ菌という菌に感染することが原因となります。
ピロリ菌は、胃液が薄く、菌やウイルスに抵抗する力である免疫力が弱い幼い頃に感染しやすく、大人になってから感染することはあまりありません。
ピロリ菌は胃の中で、アンモニアや毒素を出すため胃の粘膜に炎症を起こしますが、ピロリ菌により炎症を起こしたところは、胃酸により破壊されていき、胃潰瘍になってしまいます。
慢性胃潰瘍は、空腹時に胃が痛んだり、背中が痛むなどの症状が常にある状態となります。
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ちなみに背中が痛くなるのは、胃に穴が開いて、胃以外の臓器も炎症を起こしていることが原因だと考えられます。
胃潰瘍の前兆
みぞおちの痛み
胃潰瘍の前兆として、みぞおちに痛みを感じることがあります。
みぞおちとはへその上側の骨がなく、くぼんでいる部分のことで、胃はこのみぞおち辺りにあるため、胃が痛いとみぞおちに痛みが出ます。
胸やけ・げっぷ
胃潰瘍は、胸やけをしたり、げっぷがよく出るという前兆がある場合もあります。
胃潰瘍は、胃の機能が様々な原因で低下してしまっていることが原因で、胃酸が過剰分泌してしまいます。
そのため、分泌しすぎた胃酸が食べ物が通る食道にまで逆流し、胸が焼けたように熱く感じたり、げっぷがよく出るようになるのです。
吐き気・嘔吐
胃潰瘍の前兆として、吐き気や嘔吐がある場合もあります。
吐き気や嘔吐は、胃の機能が低下し胃酸が分泌しすぎるため、食べた物が胃酸と一緒に逆流してしまうことにより起こります。
食欲がなくなる
胃潰瘍の前兆として、食欲がなくなるという場合もあります。
たくさん食べたわけではないのに、胃酸が過剰に分泌しているために胃が荒れて、食べすぎた時のように胃がもたれてしまうのです。
食べられないことにより、体重の減少が見られる場合もあります。
便秘・下痢
胃潰瘍の前兆として、便秘や下痢になることもあります。
食欲がなくなることにより食べ物を食べられなくなり、消化する食べ物がなくなることによって、便秘になってしまうのです。
また胃酸が出過ぎているため、食べたものは消化されすぎて消化不良を起こし、下痢になることもあります。
胃潰瘍の前兆がある場合の対処法
胃潰瘍の前兆がすぐに収まることもありますが、長く続いてしまうと胃潰瘍は進行し、胃に穴が開いてしまうことがあります。
なので胃潰瘍の前兆の症状が長く続く場合は、できるだけ早めに内科や消化器内科を受診し、治療を受けるようにしてください。
治療は主に薬を使った治療で、胃酸の分泌を抑える薬や、胃の粘膜を保護したり修復を促す薬が処方されます。
まとめ
ストレスの多い近年、胃潰瘍の患者さんは増加傾向にあるそうです。
胃潰瘍の前兆は気づきにくいことがありますが、見逃さないようにしてください。
そして悪化させないよう、早めに病院を受診するようにしてくださいね。
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