耳垢水について
耳の治療に使用すると言われている「耳垢水」とは、一体どんなものなのでしょう?
今回はこの「耳垢水」について詳しくご説明していきます。
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目次
耳垢水とは?
お恥ずかしながら、私が初めて「耳垢水」という文字を見た時は、「みみあかすい?耳の中に水があるの?膿か何かかな・・・?」なんて思っていました。
正確には「じこうすい」または「ていねいすい」と読み、耳の中にある水ではなく、重曹とグリセリン水が混ざったもので、耳垢の軟化を目的とするものだったのです。
耳垢水の成分は?
耳垢水の成分は、、炭酸水素ナトリウム(重曹)とグリセリンと減菌精製水を、1:5:10の割合で混合したものを言います。
自分でも作ることはできますが、耳鼻科などで処方してもらうことが多いです。
耳垢水は、耳垢栓塞の治療に多く使われる
耳垢水は、耳垢が耳の中で硬くなり、通常の状態では取れなくなった時に使われます。
耳垢が耳の中で溜まりすぎることや、耳垢が押し込まれて奥の方で固まってしまう症状がありますが、この状態を耳垢栓塞と言います。
耳垢は硬くなると、なかなか自分では取れませんし、無理に取ろうとして耳の中を傷つけ、炎症を起こしてしまう場合もあります。
そんな時に役立つのが、この耳垢水なのです。
耳垢水の働き
耳垢水の成分のグリセリンは、耳垢をやわらかくする作用があり、炭酸水素ナトリウムは、やわらかくなった耳垢を皮膚から浮かせる作用があります。
耳の中に耳垢水を垂らすことで、硬い耳垢をふやかせて、取り除くことができるのです。
耳垢水を正しく使用すれば、頑固な耳垢がすっきり取れますよ。
耳垢水の使い方
まず、耳垢を取る方の耳を上にして横に寝ます。
5~6適を耳に垂らした後、10分ほど横になったままの姿勢でいてください。
(立った姿勢になると、耳垢まで耳垢水が届かず、効果が得られません)
耳の中に水分が入る感覚は気持ち悪いかもしれませんが、頑固な耳垢をふやかせるためなので我慢です。
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その後は、自分で綿棒などで取り除く場合もありますが、ふやかせた状態で耳鼻科へ行き、耳垢をしっかり取ってもらうことが一般的です。
耳垢水使用の注意点
耳垢水が冷た過ぎると、めまいや耳鳴りの原因となってしまいます。
点耳する前は、耳垢水を常温程度にしてから使うようにしてください。
また耳垢水は、自分でも作ることは可能ですが、耳の中には三半規管などデリケートな部分がありますので、なるべく耳鼻科で処方してもらう方がよいでしょう。
また処方して時間が経ったものや、他人の使った耳垢水は、感染症の予防のためにも、絶対に使わないでください。
耳垢水の副作用ってあるの?
耳垢水の副作用もあります。
まず多いのは、耳垢水を点耳することにより、中の耳垢がふやけて、耳が聞こえにくくなることです。
なんとなくイメージはつきやすいと思いますが、ふやけた耳垢に耳が塞がれて、一時的に耳の聞こえが悪くなる人は多いようです。
また、グリセリンなどの刺激から、かゆみやかぶれなどの症状が出る場合もあります。
耳垢水の使用で、何か異常が表れた場合、病院で相談してくださいね。
症状によって、耳垢取りのペースは違う
耳垢栓塞など耳垢の量が多かったり、三半規管の弱い患者さんの場合、片耳ずつ処置をしたり、一度に耳垢を取り切らず、数回に分けて取る場合もあります。
耳の中はデリケートですので、無理な治療はしない方がトラブルは少なくて済みますよ。
「耳垢は1度で取ってすっきりしたい!」という気持ちもあるかもしれませんが、そこは焦らず、耳垢水を使って取っていきましょう。
まとめ
硬い耳垢をふやかせて、耳の中の負担を少なく耳垢の除去ができる、耳垢水の説明をさせて頂きました。
耳垢が硬くてなかなか取れない場合は、耳を傷つけてしまい、外耳炎などの炎症の原因にもなりますので、無理やり取ろうとするのは厳禁です。
耳鼻科へ行き耳垢水を使用して、負担をかけずに取ってもらいましょうね。
また、その他「耳垢」に関する様々な情報・症状・対処法は、下記の記事にまとめていますのでチェックしてみてくださいね。
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