結膜炎を放置するとどうなるの?
「結膜炎で、目がかゆくなったり痛くなったぐらいで、わざわざ病院に行くなんて・・・」
と思う方もいるかも知れませんが、それは大きな間違いです。
結膜炎をしっかりと対処せずに、放置していると大変なことになりかねません。
今回は、結膜炎を放置するとどうなるのか?ということについて解説していきます。
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結膜炎を放置すると起こりうる症状
ドライアイ
結膜炎を治療せずに放置して悪化した場合に、結膜炎が治った後も涙が出にくくなることがあります。
涙が出にくくなると、目が乾燥した状態の「ドライアイ」になってしまいます。
ドライアイになると目が乾燥するだけでなく、疲れやすくなったり、目に違和感を感じたり、物がかすんで見えるといった目の不快症状が現れます。
またドライアイになると、目が傷つきやすく、目の炎症を引き起こしてしまう可能性があります。
視力低下
結膜炎を治療せずに放置した場合に、視力が低下することがあります。
これは結膜炎がひどくなり、合併症などで「角膜」という黒目の部分にも影響があった時に起こります。
視力低下は、結膜炎の対処をしっかり行っていればほぼ起きません。
なので、結膜炎を放置して重症化させないよう気をつけましょう。
角膜混濁
結膜炎になると、角膜が濁って物が見えにくくなる時があります。
この「角膜混濁」という症状には、2つの原因があります。
1つ目は「流行性角結膜炎」と呼ばれる、アデノウイルスが原因の結膜炎が治りかけの時に角膜が濁ります。
この場合は、自然に治ります。
2つ目は、結膜炎を治療せずに放置していた時に起こります。
この場合の角膜の濁りは自然には治らず、ひどくなれば角膜を移植しなければいけなくなりますので、注意が必要です。
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失明
結膜炎の中で、「クラミジアトラコマティス」という病原体が原因で起こる結膜炎は、治療をせずに放置すると、失明する可能性があります。
クラミジアが原因の結膜炎は、赤ちゃんが生まれる時に母親の産道で感染して結膜炎になる場合や、クラミジア感染している体の分泌液が付着した手で、目を触った場合に起きます。
クラミジアが原因の結膜炎には、抗生物質の目薬や塗り薬が有効ですので、悪化する前に治療することをおすすめします。
弱視
赤ちゃんが結膜炎にかかり、治療せずに放置していた場合に、視力が正常に育たず、弱視になってしまうことがあります。
弱視とは、赤ちゃんの頃に成長するはずの視力が成長せず、物を見る力が弱い状態のことを言います。
弱視になると、眼鏡やコンタクトをしても視力が上がらず、視力増強訓練という訓練を行って治療する必要があります。
周りの人にうつす
結膜炎のうち、ウイルス性の結膜炎は特に感染力が強いと言われています。
なので、結膜炎を放置して日常生活を送っていると、周りの人を感染させてしまうことがあります。
同じお風呂に入ったり同じタオルを使ったりと、放置してる間に、周りの人はどんどん感染のリスクが高くなってしまいます。
周りの人のためにも、放置せずに早めに治すことが大切です。
結膜炎を放置して治る場合もある
ウイルス性結膜炎の場合は、原因のウイルスに対しての治療がないので、原因によっては放置するしかありません。
ウイルス性結膜炎は、通常10日ぐらいで症状が軽くなりますので、その間は他の炎症が起きないよう、安静にして過ごすようにして下さい。
症状が悪化した時や長期間治らない時は、合併症が起きている場合があるので、病院を受診して下さい。。
まとめ
以上、結膜炎を放置するとどうなるのかについて解説しました。
結膜炎は珍しい病気でもなく、誰でもかかる可能性のある病気ですが、放置して重症化すると、視力に影響があるなど決して軽視出来ません。
「これぐらいなら大丈夫」と自分で判断して放置せずに、病院を受診したり、薬の服用は指示された期間続けるなどすることが、重症化させないために大切なこととなります。
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