黒目が白くなる原因と対処法5選
黒目が白くなっていることに気づいた時は、かなり驚きますよね。
深刻な病気なのか、また放置しても大丈夫なのものなのか、とても気になります。
そこで今回は、黒目が白くなる原因と対処法についてご説明していきます。
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黒目が白くなる原因と対処法
老人環
黒目の周りに白い縁ができて、ぐるっととりかこんでいる。
これは、「老人環」と呼ばれる症状です。
黒目の周りが白くなっていると、一見ビックリしてしまいますが、これは単なる老化現象です。
黒目(角膜)の部分に、コレステロールなどの脂質が沈着することで起こります。
最初は角膜の下部分が白くなり、それが上へ伸びていって、最後には黒目の周りをぐるりと取り囲む形になることが多いです。
この老人環があっても、視力に影響はありませんし、病気ではありませんので、安心してくださいね。
ただし、40歳以下の若年で老人環が見られる場合は、体内で何らかの脂質代謝異常や、血管の異常が起こっている可能性が考えられますので、内科を受診した方がよいでしょう。
翼状片
翼状片とは、黒目(角膜)を白目(結膜)が侵食する形で起こる病変です。
目の片方から、結膜の組織が角膜部分へ伸びていき、白くなった部分が三角形のように見えるので、一目瞭然です。
眼頭側から増殖することがほとんどですが、稀に目尻から結膜の増殖が起こることもあります。
この他に、
- 異物感
- 充血
- 目が疲れやすい
- 視力低下
などの症状が現れます。
角膜が歪むため、乱視の症状が出ることもあります。
紫外線やホコリ、逆さまつげなどにより、眼球表面が刺激されて起こると考えられています。
翼状片の症状は、人によって異なるため、症状の進み具合に応じて治療が施されます。
結膜の侵食が小さく、今後も角膜中央部分へ入ることがなければ、そのまま様子を見ることになります。
一方で、結膜組織が角膜の中央まで伸びてしまうと、視力に影響を及ぼすため、中央まで伸びる前に手術することになります。
手術により翼状片を全て取り除き、患者の状態に応じて、結膜移植や放射線治療などを施します。
手術するとほぼ完治し、安心して生活を送れますが、稀に再発することもあります。
角膜潰瘍
角膜潰瘍とは、黒目(角膜)の組織が、目の表面から欠けていく病気です。
角膜が傷つき、潰瘍が生じることで、黒目の部分が白く濁ったように見えます。
ブドウ球菌・レンサ球菌・肺炎球菌・緑膿菌などの細菌感染によって起こる「細菌性角膜潰瘍」。
そして、アレルギーや関節リウマチなどの自己免疫疾患、またその他の原因で起こる「非感染性角膜潰瘍」があります。
黒目が白くなる症状の他、
- 充血
- 異物感
- 目やにが出る
涙が出やすい
などの症状も見られます。
角膜潰瘍が起こると、視野の中央部分が見えにくくなり、視力の低下が進みます。
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視界が歪んで見えたり、暗いと感じることもあります。
また、色覚の異常が現れる場合もあります。
重症化すると、角膜に穴が開き、失明する危険性もありますので、可能な限り早期の段階で、治療を開始することが望ましいです。
ちなみに、細菌性と非細菌性とで治療方針が異なります。
細菌性の場合、抗菌薬を用いながら、原因となっている菌を特定します。
菌が特定できたら、それに適した点眼薬や目軟膏、また内服薬などを使用し、治療に取り組むことになります。
非細菌性の場合は、抗炎症薬を投与しつつ、目軟膏の使用によりで角膜上皮の治癒を促すのが一般的です。
また患者の状態により、ステロイド剤や内服薬を併用することもあります。
いずれの場合も、薬によってめざましい回復が見られない場合、角膜移植などの手術が必要となるケースもあります。
角膜潰瘍は、放置すると角膜に穴が開き、失明の恐れがある危険な病気です。
目に異常を感じたら、できるだけ早く眼科を受診しましょう。
角膜フリクテン
角膜フリクテンとは、黒目と白目の境界部分に、フリクテン=白い斑点ができる病気です。
黒目の中に白い星ができたように見えるので、「めぼし」とも呼ばれます。
斑点の正体は水泡で、斑点の周りが充血した後、充血部分の中心が隆起します。
感染はしませんので、感染性のない結膜炎のような状態です。
その他の症状として、
- 異物感
- 光が眩しい
- 目が痛い
- 涙が出る
といったものがあります。
なお、目やにが出ないのが特徴です。
原因は、ブドウ球菌やクラミジア、結核菌などのアレルギー反応と考えられます。
放置しても、1週間程度で斑点も消え、炎症も治まることが多いですが、何度となく再発を繰り返すこともよくある病気です。
なのでやはり、眼科でしっかり診てもらった方がよいでしょう。
抗生物質の点眼薬やステロイド剤、また目軟膏を医師と相談しながら治療していくことになります。
白内障
黒目が白くなる病気として、白内障が最も有名な病気と言えるでしょう。
白内障は、目の中にある水晶体が、加齢などにより白く濁り、視力が低下する病気です。
失明する病気と思われがちですが、放置せず治療すれば、失明することはまずありません。
視力の低下の他、かすみ目や光が眩しいといった症状があります。
薬により白内障の症状を治すことはできませんので、手術という選択が一般的です。
白く濁ってしまった水晶体を外科手術によって取り出し、眼内レンズ(人工の水晶体)と交換する、というものです。
ポピュラーな外科手術で、手術当日も目の周りの局所麻酔と20~30分の手術だけで済みます。
そして、術後約1週間で普通の生活に戻れます。
白内障は、アトピーや糖尿病によるものやステロイドなどの薬剤の影響の他、まれに先天性のものも見られますが、ほとんどが老化によって発症します。
なので、日頃からバランスのよい食事を心がけ、適度な運動と十分な睡眠により、アンチエイジングを心がけることで、白内障の予防になります。
まとめ
人は、外界からの情報の80%を視覚から得ているとも言われます。
目というのは、それほどに人間にとって重要な器官です。
なので、黒目が白くなるなどの異常を感じたら、早めに眼科を受診した方がいいですね。
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