LDLコレステロールだけが高い理由と対処法4選
「なぜか、LDLコレステロールだけが高い・・・」
このような場合はどうすればよいのでしょうか?
今回は、LDLコレステロールだけ高い理由と対処法4選について解説していきます。
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目次
コレステロールとは?
動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中の原因となることから、いつもとり過ぎてしまわないかと不安になる「コレステロール」。
そんな嫌われがちなコレステロールですが、実は人体にとって必要不可欠といっても過言ではない、重要な役割をしている脂質の1つなのです。
人体は約60兆もの細胞によって作られていて、コレステロールは、主にその細胞膜をつくるための大切な材料になっています。
ほかにも男性ホルモンや女性ホルモンなどのホルモンの材料になったり、脂肪の消化吸収を助ける役割のある「胆汁酸」の材料になります。
そしてコレステロールには、「LDLコレステロール」と「HDLコレステロール」の2つがあります。
LDLコレステロールとは?
LDLコレステロールとは、「悪玉コレステロール」と呼ばれるコレステロールのことです。
LDLコレステロールは、血液が流れる血管を通り全身の細胞に細胞膜を作る材料となる、コレステロールを運ぶという大切な役割があります。
そんな大切な存在であるLDLコレステロールですが、量が多過ぎてしまうと、血液中に残ったままになってしまいます。
LDLコレステロールが血液中に残ったままになると、血管の内側の壁に脂肪として付着し、血流が悪くなったり、動脈硬化を引き起こす原因になってしまいます。
HDLコレステロールとは?
HDLコレステロールは「善玉コレステロール」のことです。
HDLコレステロールは、血液中に残ってしまったコレステロールを回収し、肝臓に運ぶという役割があります。
回収されたコレステロールは肝臓に運ばれると、男性ホルモンや女性ホルモンなどのホルモンや胆汁酸の材料になり、不必要なコレステロールは排泄されます。
LDLコレステロールだけが高い理由
血液検査の結果LDLコレステロールだけが高いという場合、「家族性高コレステロール血症」の可能性が考えられます。
「家族性高コレステロール血症」とは、遺伝により生まれつき肝臓にLDL受容体が少ないため、LDLコレステロールが高くなってしまうのです。
コレステロールを細胞に届ける役割のあるLDLコレステロールですが、血液に入り、細胞にコレステロールを送るためには、「LDL受容体」という蛋白と結合しなければなりません。
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しかし「家族性高コレステロール血症」の場合、LDL受容体が少ないため蛋白結合することができず、それによりコレステロールを運ぶことができず、血液中にLDLコレステロールが蓄積してしまい、LDLコレステロールだけが高くなってしまいます。
ほかにも、
- 甲状腺機能低下症
- 腎臓病
- 糖尿病
- 女性ホルモンの低下
- 薬剤
などが原因で、LDLコレステロールだけが高くなってしまう場合もあります。
LDLコレステロールだけが高い時の対処法
病院を受診し早期治療
「家族性高コレステロール血症」の場合、生活習慣などは関係なく、LDLコレステロール値だけが高くなってしまいます。
なので年齢などは関係なく若い頃から、動脈硬化を発症してしまい、心筋梗塞などを引き起こしやすいです。
なので、できるだけ早めに病院を受診し、医師と相談の上で対処するようにしましょう。
脂質を摂りすぎないようにする
LDLコレステロールだけ高い場合は、少しでもLDLコレステロールの数値を下げるために、脂質の摂り過ぎには気をつけるようにしましょう。
家族性高コレステロール血症の場合、食事に気をつけていても、なかなかLDLコレステロール値が低下しないということもあります。
ですが、コレステロールの多い肉の脂身や魚卵類などを食べ過ぎると、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中のリスクが更に高まってしまうので、やはり脂質の摂り過ぎには気を付けてください。
食物繊維をたくさん摂る
LDLコレステロールだけが高い場合、食事では野菜や海藻類、きのこ類などの食物繊維をしっかり摂るようにしていきましょう。
というのは、脂肪を消化するのに必要な胆汁酸という成分は、LDLコレステロールを原料にして肝臓でつくられ、腸に分泌されます。
腸で脂肪を消化する役目が終えた胆汁酸は、小腸で吸収されて肝臓に戻るのですが、摂取した食物繊維がたくさん腸にあることにより、胆汁酸は吸収することができず、便として体外に排出されます。
すると胆汁酸が不足してしまいますが、肝臓はLDLコレステロールをたくさん使用して胆汁酸を作ろうとするので、血液中のLDLコレステロールを下げることができると言われているのです。
運動取り入れて適正体重を維持
LDLコレステロールだけが高い場合は、運動を取り入れて、適正体重を維持するようにしましょう。
というのは、体重が増え肥満になると、中性脂肪が付きすぎてしまいます。
そして、中性脂肪はLDLコレステロールに変わってしまうため、LDLコレステロールの増加につながってしまうのです。
食事だけで適正体重を維持し、LDLコレステロール値を管理するのはとても難しいので、生活に運動を取り入れるようにしましょう。
運動習慣をつけることにより、筋肉量を増やして基礎代謝量を上げるようにすると、適正体重を維持しやすいです。
適正体重やどのような運動をすればよいかは、一度医師に相談してみると確実ですよ。
まとめ
LDLコレステロール値だけが高いと、なぜだろうととても不安になってしまいます。
食事制限や運動を取り入れるのはつらいと思う人もいるかもしれませんが、健康を維持するために継続して取り組みましょう。
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