目の周りにヘルペスができる原因と対処法3選
ヘルペスはウイルスによる感染症で、帯状疱疹や水痘(すいとう)と同じように、一度感染すると一生に渡り知覚神経節に潜伏するというやっかいな病気です。
そんなヘルペスは「口唇ヘルペス」といって唇や口元周辺にできることが最も多いのですが、目の周りにもできるも多いです。
そこで今回は、目の周りにヘルペスができる原因と対処法3選について解説していきます。
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目次
目の周りにできるヘルペス
眼瞼ヘルペス
眼瞼ヘルペスの症状はまぶたに現れ、目の周辺がチクチク、ズキズキするような痛みから始まります。
その後、目やにや目の充血が起こり、まぶたにニキビのような吹き出物ができてしまいます。
そして眼瞼ヘルペスには、「単純ヘルペスウイルス」と「帯状ヘルペスウイルス」の2つがあります。
単純ヘルペスウイルスは、幼児や思春期の子供に多く発症しますが、まぶたにぶつぶつと小さな水ぶくれができ、痛みやかゆみを伴います。
そして帯状ヘルペスウイルスは、三叉神経の領域にウイルスが作用し、激しい痛みとひどい頭痛とともに、小さな水ぶくれが多く表れるのが特徴です。
対処法
眼瞼ヘルペスの対処法としましては、初期であれば抗ウイルス剤で対処できます。
しかし悪化させてしまった場合は、病院を受診するようにしてください。
皮膚科に行くことをオススメします。
角膜ヘルペス
目の周りにできたヘルペスが悪化すると、角膜にまで達し「角膜ヘルペス」となります。
この角膜ヘルペスは、「上皮質型」と「実質型」という2つのタイプに分かれます。
上皮質型は、角膜の上皮部分に炎症が起きるタイプで、角膜の表面でヘルペスウイルスが増加していきます。
それが樹の枝のように見えることから、「樹枝状角膜縁」と呼ぶこともあります。
そして実質型は、角膜の中心部で炎症が起こりますが、炎症部分が円い形で腫れるので、「円板状角膜炎」と呼ぶこともあります。
どちらにしても角膜ヘルペスが進行してしまうと、角膜移植が必要となる場合があります。
角膜ヘルペスは視力が低下し、最悪の場合は失明してしまうこともある病気です。
決して油断せず、細心の注意を払って対処するよう心がけましょう。
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対処法
角膜ヘルペスの対処法として、上質型の対処には抗ウイルス剤や抗菌目薬を使い、実質型には抗ウイルス剤とステロイドを一緒に使うことが一般的です。
また、角膜ヘルペスは紫外線の影響を受けやすいので、眼帯があったほうがよいでしょう。
ヘルペス性結膜炎
「白目が充血して目やにが多くなる」という症状は他の結膜炎と同じですが、ヘルペス性結膜炎は「目の周りに小さな水泡ができる」のが特徴です。
赤く小さな発疹が多くでき、さらに痛がゆくなります。
他のウイルス性結膜炎に比べて感染力は弱く、他人に感染することはありませんが、上記の角膜ヘルペスを合併症として発症することがあるので、注意する必要があります。
対処法
ヘルペス性結膜炎の対処法としては、抗ウイルス薬を飲むか、ヘルペスウイルスに効き目のある軟膏を塗るという方法があります。
また炎症や二次的な感染をするのを防ぐために、抗菌目薬を使用することもあります。
目の周りにできるヘルペスはすべて「ヘルペスウイルス」が原因
ここまで目の周りにできる3種類のヘルペスとその対処法について解説してきましたが、それらができる原因はすべて「ヘルペスウイルス」によるものです。
このヘルペスウイルスというものは、大人になるまでに大抵の人がすでに感染していて体内にあると言われています。
しかし、初めて感染した際に症状が出るのはごくわずかの人で、その他多くの人たちははっきりした症状がないのが普通です。
ただし一度体内に入ったヘルペスウイルスは、そのまま目などの神経細胞の中に深く潜入してしまいます。
そして風邪などの病気になったり、過剰にストレスなどで体調が崩してしまった時に、潜んでいたヘルペスウイルスが暴れ出し、ヘルペスができてしまうのです。
ヘルペスの予防
ヘルペスの予防としては、まずしっかりと睡眠を取って、寝不足の状態を作らないことです。
また規則正しい生活を行い、生活のリズムを崩さないことも大切です。
そして、ストレスもヘルペスを発症する大きな要因となりますので、なるべくストレスを溜めないように心掛けましょう。
またヘルペスには紫外線も大敵ですので、外出するときには紫外線対策をしっかり行いましょう。
まとめ
ヘルペスは一度発症すると再発の可能性があります。
そして、ヘルペスウイルスは体の中に一生涯潜伏していますので、病気で免疫力が下がってしまった時にヘルペスウイルスは暴れ出さないよう注意しなければいけません。
目の周りのヘルペスで最も恐ろしいのは、角膜ヘルペスでしょう。
角膜ヘルペスを放置してしまうと、最悪の場合は失明の危険性が出てきてしまいます。
角膜ヘルペス対策用の抗ウイルス薬が開発されているので、適切な治療を施していればその危険性は回避できますが、やっかいな病気であるということは頭に置いておきましょうね。
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