ムカデの毒性3成分とは?
ムカデには毒があることを知っている人は多いですよね。
ただし、どんな毒性があるのかを詳しく知っている人は少ないです。
そこで今回は、ムカデの毒性3成分について詳しく解説していきます。
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目次
ムカデの毒性は強烈
足が何本も生えていて、ガサガサと動くムカデですが、見た目がとても苦手で、できれば一生遭遇したくないと思っている人も多いですよね。
そして、そのグロテスクな見た目に負けないほど、ムカデは強烈な毒性を持っています。
そしてムカデに噛まれたら、激しい痛みや腫れなどの症状が表れますので、多くの人が病院へ行くことになります。
ムカデの毒の成分
ムカデの毒性は蜂の毒性とよく似ていて、噛まれた後は強い痛みを伴うことがほとんどです。
そして、ムカデが持つ毒性は大きく3つありますので、次で細かくご説明していきます。
セロトニン
セロトニンとは、「ノルアドレナリン」や「ドーパミン」と並んで、体内で重要な役割を果たしている3大神経伝達物質のひとつです。
一般的には「幸せホルモン」とも呼ばれ、よいイメージを持つ人も多いでしょう。
しかし、セロトニンは多ければよいという問題ではありません。
神経に作用する成分で、神経を過敏にさせ、ヒスタミンの刺激を何倍にも増大させる働きをします。
ヒスタミン
ヒスタミンとは、生体に広く分布するアミンの一種です。
アレルギーの原因物質で、花粉症の人はよく耳にしているかもしれません。
外傷や毒素などで活性化され、
- かゆみ
- 浮腫
- 痛み
などの症状を起こす原因となり、ムカデの毒の本体と言えます。
酵素
たんぱく質で構成された酵素である、
- ヒアルロニターゼ
- たんぱく質分解酵素
- サッカラーゼ酵素群
これら細胞を破壊して、毒の浸透を助ける働きをします。
酵素により壊された細胞の中に、ヒスタミンが入り込むことで、激痛などの症状が出る仕組みになっています。
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3つの毒性が合わさり、危険な毒に
ムカデに噛まれた時、痛みの元のヒスタミンが、セロトニンにより増幅されます。
セロトニンにより痛みが増幅したヒスタミンが、細胞に入り込むのを手助けするのが酵素、という訳です。
「セロトニン」「ヒスタミン」「酵素」、主にこの3つの毒性が協力し合い、ムカデの強い毒を作り出していることになります。
ムカデの毒は、熱に弱い
ムカデの毒の主成分はたんぱく質で、ヒスタミンも熱に弱いです。
ムカデに噛まれた場合、傷口は皮膚面につくことから、42度以上のお湯をシャワーで流し続けると、毒の浸透を防ぐことができます。
できるだけ熱いお湯の方が効果的ですが、火傷には気をつけてくださいね。
ムカデは「噛む」ことで、毒を浸透させやすくする
「ムカデに刺された!」とよく言いますが、実際は鋭い歯で、皮膚を噛んでいます。
鋭い歯で皮膚に噛みつき、傷つけてから毒を注入してくるので、その分毒素が浸透しやすく、すぐに腫れなどの症状が出てくるのです。
想像するだけでも痛くなってきますよね・・・。
アナフィラキシーショックに注意
アナフィラキシーショックとは、
- 全身性のじんましん
- 血圧低下
- 呼吸困難
- 意識障害
などが表れる症状で、最悪の場合は死に至ることもある、とても恐ろしい症状です。
ムカデに噛まれてから、30分以内に上記のような症状が表れた場合、アナフィラキシーショックの可能性が高いので、直ちに病院へ行くようにしてください。
まとめ
ムカデの毒性について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
今回の記事を参考に、万が一ムカデに噛まれてしまった場合でも、落ち着いて対処するようにしてくださいね。
以上、ムカデの毒性3成分とは?でした。
また、気になるムカデの天敵については、下記の記事で詳しくご説明しています。
そして、その他ムカデの様々な情報や対処法は、下記の記事にまとめていますので、チェックしてみてくださいね。
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