ノロウイルスで便秘になることはある?対処法5選
激しい下痢と腹痛が起こるノロウィルスですが、便秘の原因にもなるという事実はご存知でしたか?
そこで今回は、ノロウィルスによって便秘になってしまう理由は何なのか、対処法と合わせてご説明していきます。
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目次
ノロウィルスとは?
ノロウィルスは、感染性胃腸炎の原因となるウィルスです。
毎年11月から1月にかけて患者が増え、場合によっては大流行となることもあります。
感染の経路としては、
- ノロウィルスに汚染された牡蠣や貝類を十分火を通さずに食べた場合
- ノロウィルスの付着した手を十分消毒せずに調理し、食べ物を介して感染する接触性感染
- 患者の嘔吐物や下痢などを処分した際の消毒が不十分で、せきやくしゃみなどの飛沫が手に付着して感染する飛沫感染
主にこの3つが挙げられます。
感染すると、1日か2日のうちに発症し、嘔吐・下痢・腹痛といった症状を起こします。
発熱することもありますが、39℃を超える高熱になることはめったにありません。
激しい症状は通常2~3日のうちに落ち着き、自然と回復します。
しかし、ノロウィルスに対する治療薬・ワクチンはありませんので、免疫力の弱い子供や高齢者が感染した場合は、注意が必要です。
そして過去にノロウィルスにかかったことがあっても、新型のウィルスが出てくると、免疫が働きません。
そのため、感染を繰り返してしまうのも特徴のひとつです。
ノロウィルスによる便秘とは?
ウィルス性の胃腸炎と言えば「下痢」のイメージがありますが、実は下痢の後に、便秘の症状を起こすことがよくあるのです。
私たちの腸内には、普段数百種類を超える腸内細菌が生息しています。
これらの細菌は、送られてきた食物から効率よく栄養を吸収し、残りかすをスムーズに排泄する働きをしてくれていますが、胃腸炎により腸内環境が悪化すると、これらの細菌が生きていけず、死んでしまいます。
そして下痢便には、多くの腸内細菌の死骸が含まれており、繰り返し下痢をすることで、腸内細菌が大量に失われます。
そのため、嘔吐や下痢の症状が落ち着いたあとに食事を摂ると、今までのように腸内細菌が働かず、消化がスムーズにできなくなり、便秘になることがあるのです。
ノロウィルスによる便秘の対処法
善玉菌を含む食材を積極的に摂る
ノロウィルスによる胃腸炎で破壊された腸内環境を元通りに整えるには、善玉菌を含む食材を積極的に摂る必要があります。
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ヨーグルトやチーズ、納豆、ぬか漬けなどの発酵食品には、善玉菌として有名な乳酸菌・納豆菌が豊富に含まれます。
また、ビフィズス菌が多量に配合された整腸剤を飲むのも有効ですね。
回復期からこうした食品を摂るよう心掛けると、腸内環境を素早く整えることができますよ。
善玉菌を活発にする食材を摂る
善玉菌は、食物繊維をエサとして活動を活発にします。
そしてゴボウ、玉ねぎ、バナナ、コーン、果物、海藻などは、食物繊維を含む食材としてよく知られていますので、これらを積極的に摂るようにしていきましょう。
ただし食物繊維ばかりを大量に摂ることは、消化にはあまりよくありませんので、あくまでバランスよく、胃腸に負担をかけない形で摂ることが大切ですよ。
胃腸を休める
ノロウィルスによる胃腸炎で、激しい嘔吐・下痢に見舞われた後は、胃や腸の組織がかなりのダメージを受けています。
なので食欲が戻っても、食べ過ぎには注意しなければなりません。
そして回復を早めるためには、胃腸を空っぽにして休ませる時間を取ることが必要です。
そこで夕食は早めに済ませ、翌朝まで12時間は何も口にしないなど、意識して胃腸を休ませましょう。
しっかり休んで健康を取り戻した胃腸は、また活発に働いて、消化・排泄をスムーズに行ってくれるようになります。
刺激物を避ける
便秘に良いとされているものには、キムチやコーヒー、ココアなど、胃腸に刺激を与えるものがあります。
しかし胃腸が弱っている時には、こうした刺激物で負担をかけるのは避けた方がよいでしょう。
もちろん、アルコールもいけません。
完全によくなるまで、お酒は我慢してくださいね。
ストレスを溜めない
腸内細菌が作りだす環境は、「腸内フローラ」と呼ばれます。
この腸内フローラは、脳と密接に結びついているため、ストレスの影響を強く受けます。
なので、ストレスが原因で便秘になってしまうこともあるのです。
そこで、ノロによるウィルスで胃腸が弱っている時には、普段よりもゆったりした気持ちで過ごすことをおすすめします。
「病み上がりだから」と、自分を甘やかすことも大切ですよ(笑)
無理をせずに睡眠をきちんと取って、心身ともにしっかりと休息を取ることで、腸内にもよい環境が生まれます。
まとめ
いかがでしたか?
意外なようですが、ノロウィルスで便秘になってしまうことはあるのです。
なので下痢の後には、腸内環境をよくすることを心がけてみてくださいね。
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