尿がたくさん出る原因5つと対処法4選
いつもより尿がたくさん出ていると、何かの病気なのではないのかと不安になりますよね。
そこで今回は、尿がたくさん出る原因5つと対処法4選について解説していきます。
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目次
そもそも尿とは?
そもそも尿とは、体内で発生した老廃物を含んだ水分のことで、腎臓で作られ、尿道を通り体外へ排出されます。
食べ物や飲み物に含まれる水分や栄養素は、腸で吸収されると、血液によって全身の細胞に運ばれ、生命を維持するためのエネルギーとして使われます。
そして、エネルギーとして使われた後の水分や栄養素は老廃物となり、血液により腎臓に運ばれます。
そして腎臓によって尿に作り変えられ、体外に排出されるというわけです。
尿がたくさん出る原因
水分の大量摂取
尿がたくさん出る原因として、水分の大量摂取である可能性があります。
通常、体内の水分量というのはほぼ一定に保たれています。
しかし、水分の大量摂取により体内の水分量が多くなると、脳の「脳下垂体」という部分から、「抗利尿ホルモン」というホルモンが分泌されます。
抗利尿ホルモンは、体内の水分量に合わせて尿の量を調節するホルモンで、体内の水分量が多くなると、尿をたくさん排出するように腎臓に指令を出すのです。
そして特に利尿作用のある、
- 緑茶
- コーヒー
- アルコール
これらを飲み過ぎると、尿がたくさん出ることが多いです。
心因性多飲症
尿がたくさん出るのは、心因性多飲症が原因である可能性があります。
心因性多飲症とは、ストレスや不安などにより
- 落ち着くために水を飲もう
- 不安を消すために水を飲もう
という考えを持つようになり、水分の摂取量がどんどん増えてしまいます。
そうすると、上記の「水分の大量摂取」でご説明した通り、尿がたくさん出ることにつながるのです。
この心因性多飲症は心理的なものなので、検査をしても異常が見つからないという特徴があります。
糖尿病
尿がたくさん出るのは、糖尿病が原因である場合があります。
糖尿病は、血糖値を下げる働きのある「インスリン」というホルモンの分泌が少なくなったり、機能が低下してしまうことにより、血糖値が上がる病気です。
糖尿病により血糖値が高くなると、尿を作る働きのある腎臓が、血液中の糖を尿と一緒に排出しようとしてしまいます。
そのため、糖を含んだ尿がたくさん出るという症状があります。
尿崩症(にょうほうしょう)
尿がたくさん出る原因として、尿崩症(にょうほうしょう)の可能性もあります。
尿崩症には、「中枢性尿崩症」と「腎性尿崩症」の2つがあります。
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中枢性尿崩症
中枢性尿崩症は、脳に腫瘍ができたり、頭に外傷を負ったりすることで脳に異常が起き、尿の量を調節する機能を持つ抗利尿ホルモンを分泌できなくなることで起こります。
腎性尿崩症
腎性尿崩症は遺伝や薬などのアレルギーの影響で、尿を作り出す腎臓の機能が低下し、尿の量を調節する抗利尿ホルモンに反応できなくなることで起こります。
尿崩症により、抗利尿ホルモンの分泌ができなくなったり、抗利尿ホルモンに腎臓が反応できなくなると、尿の量をコントロールすることができず、尿が薄くなり、量がたくさん出るようになってしまいます。
尿細管間質障害
尿がたくさん出るのは、尿細管間質障害が原因である場合もあります。
尿の元になる血液が腎臓に送られてくると、まず毛細血管を集めてできた「糸球体」という器官に送られます。
糸球体は、送られてきた血液をろ過して、水分やぶどう糖、アミノ酸やナトリウムなどが含まれた原尿を作り出し、「尿細管」という器官へ送ります。
尿細管は管のようになっていて、中には「間質」という組織があり、原尿に含まれている体に必要な水分や栄養素を再吸収し、不要なものを尿として排出します。
尿細管間質障害は、薬の副作用やアレルギー、感染症などが原因で、尿細管や間質に炎症などの障害を起こす病気で、体に必要な水分などを再吸収できなくなるため、尿がたくさん出てしまいます。
尿がたくさん出る場合の対処法
水分を摂り過ぎない
尿がたくさん出る場合はまず、水分の大量摂取に注意してください。
と言いつつも、人間の体のほとんどは水分でできていますので、水分は生命を維持するために欠かせないものです。
なので喉が乾いた時は我慢せずに水分を補給して、必要以上に水分を摂り過ぎないように気をつけてください。
特に、
- 緑茶
- コーヒー
- アルコール
これらの利尿作用のある飲み物は尿がたくさん出るので、摂り過ぎに注意してくださいね。
ストレスや不安を溜めすぎない
尿がたくさん出る場合、ストレスや不安を溜めすぎないように気をつけてください。
ストレスや不安を溜めすぎると、心因性多飲症が発症・悪化してしまう原因になりますので。
精神科や心療内科を受診
尿がたくさん出る原因が心因性多飲症の場合は、精神科や心療内科を受診するようにしてください。
心因性多飲症は、ストレスや不安の大小に関わらず、ほんの些細なことでも発症することがあります。
また自分で治すということは、なかなか難しいことも多いでしょう。
なのでストレスや不安を溜めすぎないように気をつけていても、なかなか改善されない時は、精神科や心療内科を受診してくださいね。
内科や泌尿器科を受診
尿がたくさん出るのが、水分の摂り過ぎや心因性多飲症ではない場合、内科や泌尿器科を受診するようにしてください。
上記でお話しした糖尿病や尿崩症、尿細管間質障害などの病気が隠れている場合がありますので。
まとめ
尿がたくさん出るのは、水分の摂り過ぎが原因の場合もありますが、病気のサインである可能性もあります。
なので、できる限り早めに対処するようにしてくださいね。
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