ピロリ菌はキスでうつるの?感染経路3つ
日本では、かなり多くの人がピロリ菌に感染していると言われています。
もしもキスした相手がピロリ菌に感染していたら、ピロリ菌がうつってしまわないかと不安になりますよね。
そこで今回は、「ピロリ菌はキスでうつるのか」ということについて解説していきます。
Sponsored Link
ピロリ菌とは?
胃には「胃酸」という食べ物の消化を助けたり、細菌などを殺菌して胃を守る力を持った酸があります。
胃酸は胃の圧迫などにより食道や喉に逆流してきてしまうと、粘膜が焼けるように痛くなることがあるほど強い酸です。
この胃酸があるため、胃には細菌はいないとされていたのですが、1980年代に「ヘリコバクター・ピロリ菌」通称「ピロリ菌」と呼ばれる細菌が見つかりました。
ピロリ菌が胃酸に負けることなく生き続けることができるのは、ピロリ菌が胃酸に勝つことができる酵素を持っているからです。
ピロリ菌は、らせん形の形をしていて4~8本の「べん毛」と呼ばれるものを使って胃の粘膜に住み着き、胃炎や胃潰瘍などの原因になってしまうと言われています。
ピロリ菌に一度感染してしまうと、ほとんどの場合は除菌しない限りは胃の中から消えることはありません。
ピロリ菌の感染経路
口から口への感染
ピロリ菌は「経口感染」といって、口から菌が入ることにより感染すると言われています。
ピロリ菌は、感染している人の歯垢や唾液などに含まれていることがあり、口の中で噛み砕いた食べ物を口移ししたりすることにより感染することがあります。
昔は、親から子へ口移しで食べ物を与えたりしていたため、その世代の方はピロリ菌に感染している人が多いそうです。
Sponsored Link
糞便から口への感染
ピロリ菌に感染している人や犬や猫など動物の糞便には、ピロリ菌が含まれていることがあります。
そして前述の通り、ピロリ菌は経口感染のため、必ず口に入ることにより感染します。
糞便が口に入るということはあまりないことですが、手洗いをせず不潔にしていたりするとと、何らかの形で口に入ってしまうことで感染してしまうことがあります。
飲み水から感染
ピロリ菌は、60歳以上の方が感染している確率が約70%と、とても高いと言われています。
これは、子どもの頃に井戸水を飲んでいたことが原因であると考えられていて、ピロリ菌が含まれた水を飲むことにより感染する可能性もあると言われています。
現代の日本では、上下水道が整備されているため、ピロリ菌に汚染された水を飲んでしまうようなことはほとんどありませんが、海外ではまだ水道水にピロリ菌が含まれている可能性があり、それをを飲むことにより感染してしまうこともあるそうです。
ピロリ菌はキスでうつることはない
ピロリ菌は経口感染するために、「キスをするとうつる」と思う方もいると思います。
しかし、もしキスでピロリ菌に感染してしまうのなら、キスの習慣のある欧米ではピロリ菌に感染している人が多いはずですが、欧米の方はピロリ菌に感染している人は少ないそうです。
結論を言いますと、ピロリ菌がキスでうつる可能性は極めて少ないと言われています。
なぜならピロリ菌は、免疫力が弱く胃液の濃度が薄い幼児期に感染しやすく、大人になってから感染することはあまりないからです。
なので、夫や妻、また恋人がピロリ菌に感染しているからといって、キスでピロリ菌に感染してしまう可能性は低いでしょう。
また、幼い子へのキスでもピロリ菌がうつる可能性は低いと言われています。
まとめ
キスでピロリ菌がうつることを心配する必要はあまりありません。
しかしピロリ菌に感染している可能性があったり、感染していることが分かり心配な場合は、病院を受診して除菌してもらうようにしてください。
Sponsored Link