ロタウイルス、赤ちゃんの症状と対処法
冬場に流行する胃腸炎。
中でもロタウイルスはほとんどの乳幼児が、5歳までにかかることで知られています。
そこで今回は、ロタウイルスの赤ちゃんの症状と対処法についてご説明していきます。
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目次
「おなかの風邪」=「胃腸炎」
小児科を受診した際によく言われる「おなかの風邪」とは胃腸炎のことですが、ひとくちに胃腸炎といっても様々な種類があります。
その中でも、ほとんどの乳幼児がかかってしまうほど、強い感染力を持っているのがロタウイルスです。
乳幼児は抵抗力が弱く重症化することもあるので、症状とケアを覚えておくと安心です。
赤ちゃんのロタウイルスの症状
赤ちゃんがロタウイルスにかかった時の症状は主に、
- 下痢
- 嘔吐
- 発熱
この3つです。
特に下痢の症状が特徴的で、白色~黄色の水っぽく酢臭のきつい便が出ます。
また、下痢・嘔吐ともに症状が激しいことから、倦怠感・唇の乾燥・おしっこの量が減るなどの脱水症状が出ることがあります。
脱水症状が進むと入院が必要になることもあり、特に2際未満の子供で入院に至るケースが多いです。
ロタウイルスの重症化と後遺症
胃腸の症状以外にも、脳炎や脳症などの合併症になることがあります。
子供の脳炎・脳症の約4%がロタウイルスの合併症と言われており、意識障害や痙攣の症状が出ます。
そのうち、38%が後遺症で麻痺が残ってしまうそうです。
日本でも毎年40人ほど、ロタウイルスが原因の脳炎・脳症を発症しているため、注意が必要です。
脱水症状による重症化を防ぐには
水のような下痢・嘔吐を繰り返すことで、赤ちゃんはあっという間に脱水症状を起こします。
脱水を防ぐには水分補給が大切ですが、ただ飲ませれば良いという訳ではありません。
吐き続けている時に水分を与えると、余計に吐き気が増して、逆に脱水を促進させてしまうことがあります。
ではどのように水分補給をすればよいのでしょうか?
嘔吐時の水分補給の仕方
- 最後の嘔吐があった後、1~2時間ほど胃を休ませます。
- 吐き気が落ちついたら、子供用のイオン飲料や湯冷ましをスプーン1杯あげましょう。
- 5分ほど様子を見て、吐かなければ、今度はスプーン2杯あげてみましょう。
この方法で徐々に量を増やしていきます。
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吐いた後はのどが渇き、たくさん欲しがるかもしれませんが、空の胃に水分がたまると、余計に吐いてしまうことがあるので慎重にいきましょうね。
飲み物はなんでも良いの?
最も適当なのは、速やかな脱水の改善を期待できるOS-1やアクアライトなど経口補水液です。
赤ちゃんの場合はおっぱいを欲しがるかもしれませんね。
その場合は、1回に吸わせる時間を減らして回数を増やすのがよいでしょう。
お子さんが好きでも、柑橘系のジュース・乳酸飲料・牛乳などは吐き気を誘発する恐れがあるので控えてくださいね。
脱水症状が出たらすぐに病院へ!
胃腸炎の看病は本当に大変なもので、赤ちゃんとなればなおのことでしょう。
そのため、上手に水分補給が進まないこともあると思います。
お子さんの状態をよく確認して、以下のような症状があればすぐに病院を受診しましょう。
- 水分が取れないほどぐったりしている
- おしっこが半日以上出ない
- 目つきがおかしい
- 反応が鈍い
夜間であっても救急医の利用ができますので、日頃から救急医の連絡先は確認しておきましょう。
症状が落ちついたら
嘔吐の症状が落ち着いて、水分補給できるようになったら、食事を少しずつ始めましょう。
病気を治すには、なんといっても睡眠と栄養補給です。
乳児であればおっぱいですが、離乳食や完全食の場合は消化の良い食品を選ぶようにします。
おかゆ・うどん・白身魚・豆腐などが良いですね。
油っぽいものや乳製品、酸味のある食べ物など刺激や冷たすぎるものは控えましょう。
まとめ
ロタウイルスは特効薬がないため、治療には家族の適切な看病が必要です。
脱水症状からの重症化を防ぐためにも、正しい水分補給の方法を確認しておきましょう。
また、お子さんの様子をよく観察して、変わった点があれば迷わず受診しましょうね。
ロタウイルスに感染した時に、保育園をどうするかについては、下記の記事も参考にしてみてください。
また、その他ロタウイルスの様々な情報・症状・対処法は、下記の記事にまとめていますので、チェックしてみてくださいね。
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