RSウイルスから中耳炎になることはあるの?
RSウィルス感染症は、毎年11月から2月にかけての冬の期間流行を見せる、ポピュラーな感染症です。
そんなRSウィルスから、中耳炎になることはあるのでしょうか?
今回は詳細についてご説明していきます。
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RSウィルス感染症とは?
RSウィルスは、1歳までに50%が、2歳までにはほぼ100%の乳児が感染する一般的な病気です。
感染すると、4~5日の潜伏期を経た後、発症します。
鼻水・咳・発熱などの症状が風邪と似ており、最初の段階では見過ごされることが多いようです。
乳幼児の場合、風邪に似た症状の後、呼吸の際に「ぜいぜい」と喉が鳴ると、RSウィルス感染症が疑われます。
3割が気管支炎・細気管支炎を発症し、肺炎の原因ともなります。
また、心肺に疾患があると重症になりやすいと言われています。
そして、乳幼児突然死症候群(SIDS)を引き起こす原因とも言われていますので、注意が必要です。
また、RSウィルスは大人も感染することがあります。
風邪を引いたと思って対処しているうちに治ってしまうので、感染に気づいていない場合が多いと思われます。
しかし、感染後7~21日間はウィルスに感染力があるため、気づかないうちに感染を拡大させている恐れがあるのです。
また、免疫力が低下していたり、高齢であったりすると、大人でもまれに重症化する場合があります。
RSウィルスはワクチンがなく、発症すると、対症療法で治療することになります。
熱にはアセトアミノフェンなどの解熱剤、喘鳴や咳などの呼吸器症状には、咳を抑えて痰を取りやすくする鎮咳去痰剤、気管支拡張薬等を用います。
RSウィルスに一度感染すると抗体は出来るのですが、免疫が弱いため、二度三度と感染を繰り返します。
ですが、感染の回数を重ねるごとに症状は軽くなり、重症化の危険性は低下していく場合がほとんどです。
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咳・くしゃみからうつる飛沫感染、またはウィルスに触れた手で食べ物を口に入れる接触感染でうつります。
ウィルスには市販の消毒薬が有効ですので、通常のうがい・手洗いのほか、次亜塩素酸やアルコールなどによる消毒によって、感染の確率をかなり下げることができますよ。
RSウィルスと中耳炎
風邪やインフルエンザにかかった際、ウィルスや菌が喉や鼻の奥から耳に侵入し、中耳炎を引き起こすことがあります。
そしてRSウィルス感染症も、発熱や咳などの症状の後、7割以上の患者に中耳炎の併発が見られます。
中耳炎の原因がウィルスによるものだけであれば、経過観察で様子を見るうち、自然治癒するものも多いです。
しかし、細菌により二次感染を起こしているときには、抗菌薬を使用し、鼓膜切開を施すこともあります。
中耳炎がウィルス性か細菌性かは、判断が難しいことが多く、悩ましいところです。
というのも、必要性がないのにむやみに抗菌薬を使用すると、耐性菌を生み、次に抗生物質を使う機会が訪れたときに「薬が効かない」事態をもたらすことになるからです。
なので、経過や治療方針についてしっかり相談できて、信頼して治療をまかせることのできる医師にかかることが大事ですね。
病院選びのポイント
RSウィルス感染症は、最初は小児科で診療を受けるのが一般的です。
その後中耳炎の症状が見られると、そのまま小児科で治療を受けるか、耳鼻科へ行った方がいいのかを迷うケースが多いようですが、その辺りは医師に相談してみてください。
小児科と耳鼻科が近接していて、お互いの連携がよく取れているような環境だと、安心してかかれますね。
その辺りは、病院やクリニックのホームページをよく確認して、判断材料にしてみてください。
また、信頼できる口コミ掲示板などもチェックするといいかもしれません。
まとめ
RSウィルス感染症から中耳炎を発症するケースは多いです。
なので、RS感染症と診断されたらしばらくは油断せず、耳にも注意を配った方がよさそうです。
そして感染拡大を防ぐために、日頃からうがい・手洗いを徹底することをお勧めします。
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