帯状疱疹の場合、学校はどうするべき?
「帯状疱疹」という病気を聞いたことがあっても、どんな病気なのか詳しく知らない人は多いようです。
そこで今回は、実際にお子さんが帯状疱疹になったら、学校はどうするべきかということをご説明していきます。
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帯状疱疹の原因
帯状疱疹は、水痘・単純疱疹ウイルスというウイルスが原因で起こる病気です。
水痘・単純疱疹ウイルスは、水ぼうそうの原因となるウイルスでもあり、以前水ぼうそうにかかったことがある人は、水ぼうそうが治った後も、体の中にある神経にこのウイルスが残っています。
体の中にウイルスがあるだけでは特に症状は出ませんが、病気やストレス、また老化などにより免疫力が低下した時に、再びウイルスが活発に動き出して、症状が現れます。
帯状疱疹の症状
帯状疱疹では、まず神経痛のようなチクチクとした痛みが現れたり、発熱することもあり、その後神経の流れに沿って、皮膚や粘膜に帯状に小さい水ぶくれが出て、強い痛みを伴います。
水ぶくれが体の左右どちらかにしか出ないことが特徴で、他の病気と見分ける時の判断材料になります。
水ぶくれが治った後に、「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれる痛みが残る場合があり、これは高齢者や顔面に帯状疱疹が出た場合に多く出る症状と言われています。
帯状疱疹は人にうつるのか?
帯状疱疹は、体の中に持っているウイルスで起こる病気なので、空気感染や飛沫感染で人にうつることはありません。
しかし水ぶくれの中には、水痘・単純疱疹ウイルスが存在するので、水ぶくれが破れた時などに触れると、水ぼうそうにかかっていない人へは感染する可能性があり、この場合は水ぼうそうとして発症します。
なので特に、予防接種を受けていない子供や、胎児にも影響があると困る妊婦は、うつされないように注意が必要です。
帯状疱疹の時は学校を休まないといけないのか?
帯状疱疹は、学校保健安全法という法律で、学校感染症の第3類というところに分類されていて、対応が決まっています。
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帯状疱疹は、同じウイルスが原因の水ぼうそうの様に感染力が弱いので、水ぶくれになっている部分をきちんとガーゼなどで覆っていれば、登校しても良いとされています。
ただ、帯状疱疹は免疫力が低下している時に起こる病気ですので、発熱がある場合などは、病院で医師に相談することをおすすめします。
保育園児や幼稚園児の場合
学校と同じく、保育園や幼稚園での対応も学校保健安全法によって決められています。
帯状疱疹になった場合、水ぶくれになっている部分をきちんと覆っていれば登園は可能ですが、全ての水ぶくれがかさぶたの状態になるまでは、他の園児との接触を禁止しています。
接触禁止は、接触により水ぼうそうにかかる可能性があるからで、特に水ぼうそうの予防接種が任意接種だった、2014年10月以前が接種の時期にあたる子供は注意が必要です。
帯状疱疹の治療法
帯状疱疹の治療は、症状を抑えるために抗ウイルス薬、痛みを抑えるために鎮痛薬、水ぶくれが破れて細菌感染しないように抗生物質などが使われます。
また、水ぶくれが治らなかったり、痛みがひどかったり、帯状疱疹後神経痛が出た時には、神経ブロック注射と呼ばれる治療をすることもあります。
神経ブロック注射とは、帯状疱疹に関係する神経に局所麻酔薬で痛みを麻痺させたり、血流を増加させて治りを早くする効果があります。
帯状疱疹の予防法
帯状疱疹は、免疫力の低下で起こる病気なので、免疫力を低下させないように心がける必要があります。
免疫力を低下させないためには、良く寝て、栄養バランスの整った食生活をし、適度に運動もすることが大切です。
また、ストレスも免疫力の低下に影響するので、ストレスを溜めないように休息を取ったり、リラックス出来る時間を作ることも必要です。
まとめ
帯状疱疹にかかっても、法律上は学校に行かせても良いのですね。
しかし、免疫力が低下しているので本人がしんどい時もあるでしょうし、周りにうつさないために細心の注意が必要になりますので、医師とよく相談の上、それぞれのご家庭で判断して下さい。
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