ジプレキサの効果4つと服用方法・副作用
ジプレキサは統合失調症や双極性障害などの精神疾患に処方される薬です。
今回は、そんなジプレキサの効果4つと、服用方法・副作用などについて解説していきます。
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目次
統合失調症と双極性障害
ジプレキサは統合失調症と双極性障害に効果のある薬ですが、この2つの精神疾患の症状は以下の通りです。
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統合失調症:幻聴・幻覚・被害妄想の症状が強く、自分自身の状態を冷静に考えることも困難になります。
主に10代後半から30代に発症することが多い病気です。
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双極性障害:一般的に「躁うつ病」と呼ばれる病気です。
気分がハイな状態と、落ち込んだ状態との浮き沈みが激しく繰り返し、その結果、社会的信用を失うことにも繋がります。
世界的には100人に1人がかかる病気と言われており、主に20代から30代を中心に発症します。
それでは、次にジプレキサの効果について、ご説明していきましょう。
ジプレキサの効果
脳の情報伝達の混乱を改善する
統合失調症は脳の情報伝達に支障が起きる病気で、現実の認識が正しくできなくなりますが、ジプレキサはその情報伝達の混乱を改善します。
神経伝達物質のドーパミン(快感・やる気・記憶力などに関係)とセロトニン(心身の安定・安らぎなどに関係)の2つを抑えることで、幻覚・妄想・興奮などの「陽性症状」と、無気力・意欲低下などの「陰性症状」の両方に効果を示します。
躁うつ状態を抑える
双極性障害の躁状態は症状がひどくなると、急激にはしゃいだり、怒りっぽくなったり、行動もだんだんエスカレートしていってしまいます。
そして、うつ状態に入ると一転、自分の生きている価値を考え込んでしまうなど、激しく落ち込んでしまいます。
ジプレキサには、そのような躁うつ症状の両面を抑え、気分を落ち着かせる効果があります。
強い不安や緊張などを抑える
ジプレキサは、不安や緊張など心身の活動を改善することができます。
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そのため、統合失調症・双極性障害以外の様々な精神疾患にも処方されることがあります。
不眠の改善
ジプレキサを服用すると、眠りをスムーズに促す作用と眠りを深くする作用があります。
強い不安や興奮で眠れない症状に効果があると言えますが、活動中の時間にも、副作用として眠気やふらつきが出る可能性があります。
ジプレキサの剤型と服用方法
ジプレキサには、口の中で溶ける錠剤や筋肉注射があり、患者さんの状態によって使い分けができます。
特に注射は、本人に治療の意志がない場合でも状況によって使用ができるので、精神疾患にはとても有効です。
服用は1日1回で作用が持続するため、飲み忘れを防ぐことができます。
統合失調症などには、継続して薬を服用することが重要ですね。
ジプレキサの副作用
- 代謝が悪化することによる体重増加:食欲が増える作用とともに代謝が悪化するため、体重増加の副作用が多くあります。
- 眠気、ふらつき、便秘、口の渇き:眠りが深くなる効果は運転や機械操作に影響するため、注意が必要です。
- 服用後に1時間~2時間も眠りに落ちてしまう方もいます。
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ジプレキサが使えない病気
ジプレキサを服用することで、血糖値に影響が出ることが分かっているため(死亡例あり)、糖尿病の方は使用できないこととなっています。
病院を受診する際、持病がある場合は必ず主治医の先生に報告しておきましょう。
また、タバコを吸っている方はジプレキサの効き目が悪くなってしまいます。
これは、タバコがジプレキサを分解してしまう酵素の働きを強める作用があるためです。
治療中はタバコを控える必要があることも覚えておきましょう。
まとめ
ジプレキサは1日1回の服用で、統合失調症の情報伝達の混乱、双極性障害の躁うつ状態を抑える効果が持続する薬であることが分かりましたね。
眠気や体重増加による副作用がありますが、病気の完治には継続した服用が重要となります。
自己判断で服用をやめることがないよう注意して、不安がある場合は主治医の先生に相談するようにしましょう。
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